RSA(Rack-Scale-Architecture)

一応、Asakusaのアドベントカレンダーのネタです。 いろいろ今後のAsakusaの対応について、現状を踏まえて一回まとめます。1.ビックデータの敗北 まず、現状のビックデータの現状はちゃんと踏まえておきたい。というのは、いままでの分散処理の技術革新は、…

Asakusa on Spark

Asakusa on SparkAsakusaがSpark上で動くようになりました。 Asakusa on Spark (Developer Preview) — Asakusa Framework Developer Preview 0.2.2 documentationすでに実際に本番に利用しています。 ノーチラス・テクノロジーズがさくらインターネットにAsa…

データセンターの原価計算について〜「クラウド」の別側面として

要するにデータセンターの「原価計算」です。いろいろこのあたりに関わっています。複雑な計算ロジックと大量のデータを扱う必要があるので、大規模並列計算の適用が必須になり、結果として当方の出番になった、という状態。尚、実行基盤にHadoop(MapR)を…

エンタープライズという言葉に意味はあるのか?

「エンタープライズ」という言葉IT業界では、一応、「エンタープライズ」という言い方があります。残念ながら明確な定義がありません。自分は「一般企業の業務系システムのIT」に対応する言い方だと思っています。大抵はこの意味で通じます。が、これでは漠…

2014年のSIビジネスとかそのあたり

というわけで2014年に突入ですが・・・景気が回復しつつある現状で、SIの受注も好調なようです。ユーザー企業でも多少の予算の余裕も出てくるところもあり、システム投資には多少前向きになっているところも感じます。多少のでこぼこや、業界・業種によって…

AsakusaはなぜAsakusaというのか

このエントリーは、Asakusaアドベントカレンダーの24日目ですね。 http://www.adventar.org/calendars/200いろいろ各所で聞かれる内容であるので、一応、非公式記録として残しておきます。諸説あってどれが本当か、もはや今となっては記憶も定かではないわけ…

ノーチラス二年目終了して三年目へ

二年経過したので記録として置いておく感じで。ということで気がついたら設立から二年経過していました。正直、まだ二年しか経過していないのか、という感じがします。この一年は二年分ぐらいの時間感覚でした。まじで時間経過が速すぎて死ぬかと思った。去…

業務系システムのクラウド適用の現状

2013年の夏・秋の状況の整理として記録しておきます。数年したら変わっているか、そもそも自分の仮説が違うかわかるのでそのポイントとしても記述しておきます。4月以降、「業務系システムのクラウド化」ということで、顧客各社やマーケットへのヒアリングを…

Replicated Serializable Snapshot Isolation解説

ちょっと諸般の事情で放りだしてあったのですが、まとめておかないと忘れるので、記録的においておきます。あとでたぶん自分でも見直すと思うので。 このエントリーは完全にトランザクションの人向けです。現時点これが本当に必要な人は世界でたぶん50人ぐら…

システムの「価値」をどう考えるのか?〜なんで人月換算基準がなくならないか、について

「なんで人月換算基準がなくならないか」については、これは作る側での議論が非常に多いのですが、逆側から見た議論があまりにも少ないので、自分の考えを記録しておきます。そもそも、発注した側ではシステムの価値をどう見るのか?という議論があまりにも…

TX本勉強会終了

先日をもって無事に読了しました。記念に記録しておきます。読んだ本はこれ Transactional Information Systems: Theory, Algorithms, and the Practice of Concurrency Control and Recovery http://www.amazon.co.jp/Transactional-Information-Systems-Al…

パトリオット法は日本のDCに適用されるのか?についてのメモ

・Disclaimer自分は弁護士ではないし、その手の専門家ではありません。よってここに書いてあることを信じて、何かを行ってヤバい事になっても一切責任は負いませんし、それは自身の責任で処理してくださいね。まじめに会社の公式見解でもなければ、クラウド…

なんでもかんでもクラウドにあげるのか?

某エントリーの話で、「なんでもかんでもクラウド化なのか?」というお話もご意見も多数頂戴いたしまして。一応念押しですが、そういうつもりはまったくないですよ。以下、個人的な補足メモです。会社の意見ではありません。一応、会社の公式声明は「できる…

全IT関係者が知っておくべき「1-copy-snapshot isolation」

snapshot isolationを分散環境に適用する場合の「基本」の内容のまとめになります。(基本自分用のメモなので、間違っていたらすみません)まずワーディングの整理・snapshot isolation TXの分離レベルとしてのsnapshot isolation(以下SI)は、現在のRDBMS…

IT系サッカーファンはどのチームに注目すべきか

勿論ネタだ。たまにはいいでしょう。 まず、IT系の人間で、スポーツ好きはサッカーファンがおおいような気がします。いや、単に主観なだけという説もありますが。これは、サッカーの特長が「戦略」だったりすることも多少は影響していると思います。まぁ要す…

「オンプレミス・システムの終わり」の始まり〜AWSでのミッションクリティカルシステムの稼働

個人的には割と大変だったので、その辺をまとめておきます。ニュースリリースはこちら。 http://www.nautilus-technologies.com/topics/20130409.html要するに本部系バックエンド基幹システムの「一式」のクラウド移行です。完全なミッションクリティカルシ…

Making Snapshot Isolation Serializable 再考

Making Snapshot Isolation Serializable 再考■2013年的な位置付け まずちょうど年度の開始なので、今年は自分的にはRDBMS関連の位置付けとか整理しておきます。去年の後半あたりからの匂いですが、NoSQL的な発展と合わせて、本格的なDB回帰が始まっている感…

クラウド上にEDIを「移行する」ということの意味

ニュースリリースというか記事はこちら。日経の中田さんの記事ですね。 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130306/461423/この辺の解説を記録のために書いておきます。個人的にはちょっとしたマイルストーンなので。 まずEDIの定義ですが、これはE…

内製化を巡る議論で〜内製化リスク再考。ノイラートの船にどう乗るのか?

諸般の事情で、内製化について各企業さんやお客さんに聞いて回る事が多くなりました。そのあたりで、2013年現在の企業の内製化についての志向や、現状・思うところを記録として残しておきます。・前提いわゆるエンタープライズ系を対象にしています。いわゆ…

軽減税率がITに与えるインパクト

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO50933940U3A120C1MM8000/どうやら本格的に複数税率が消費税に適用されるようです。まだ、決定でもないし、今後の業界の猛烈な反対もあるだろうから、どうなるか分からないのですが、その辺を部外者的に(かつ元関係者的…

Hadoop Conference Japan 2013で話したことと思ったこと

Hadoop Conference Japan 2013http://hcj2013w.eventbrite.com/ 先週終了。かなりの盛況で終わった感じです。まずは開催をサポートして頂き、相当の負担まで頂いたリクルート・テクノロジー様に感謝申し上げます。どうもありがとうございました。さて、えっ…

情報システム部はどうであると得するのか?

いまさらの感もあるのですが、特にいろいろと日本全国を飛び回るようになって、いろいろなお客さんにお世話になっています。ということで、その辺りで感じたことで、特にエンドユーザーの情報システム部はどうあると、「有利」なのか、ということを書いてみ…

Hadoop大忘年会

記録として残す感じで。http://www.zusaar.com/event/443053場所は、前回と同じ浅草の米久さん。創業100年超の老舗ですね。結局60名弱(58名)の参加になりました。直前で地震があり電車が遅れたり、急に冷え込んだこともあって体調を崩して欠席という人もい…

バッチ処理を再考する

最近そもそもバッチ処理というものを知らない人達を見ることが多くなりました。某プロジェクトで「いや、ストプロってよくわからないんですよ。最近書いたことないし。」という話をずーっと聞いていたのですが、本人はバッチ処理という意味で話していたこと…

設計と実装の狭間で

・現状 ・・・相変わらず溝は埋まっていません。希望の星と目されたDSLは現時点ではかなりの不発弾に近い感じで、設計系クラスターはあまり元気がないですね。翻って見れば、設計と実装が最も近かった時代は、なんのことはなくて、自分も含めて(懐古趣味の…

設立して1年経過

この10月でノーチラスの設立1年という運びになりました。お世話になったお客様・パートナー様・応援して頂いた皆さんに感謝申し上げます。ありがとうございます。ということで気づけば一年経過ということで、陳腐なようですが「光陰矢のごとし」の一言に尽き…

A Critique of ANSI SQL Isolation Levels再読

元論文はこちら https://www.microsoft.com/en-us/research/wp-content/uploads/2016/02/tr-95-51.pdf 詳細なスライドはこちらになります。今年の夏のクラウド温泉で発表した内容です。一回見直して、若干手直しをしています。 http://www.slideshare.net/ok…

業務系SEの末路的なお話でして

某DevLoveというところで話をしろ、ということでありましたので、いろいろ話をして来ました。 http://devlove.doorkeeper.jp/events/1733まとめはこちら http://togetter.com/li/387189あと、しんやさんの詳細なブログがこちら http://d.hatena.ne.jp/absj31…

MapReduceは今後どうなるのか?

2012年の現在、割と悩んでいるのでメモっておく。 年度末ぐらいに再調査の予定。・・なので暫定ですよ。まず前提として、現行のHadoopの実行フレームワークであるMapReduceは、実行効率は決して良くはないです。この辺が割と辛い。とはいえ、大規模並列処理…

PxQで計算するということ

某プロジェクトが一旦のキリがついたので、ちょっと今までの経験とかまとめてをupdateしておきます。これから記す内容は、実際のモノをハンドリングする業務ITについて、特にそのデザイン(設計)のポイントについての考え方です。一応、検討の範囲外にある…